Seven Stars

HelloTaro2004-11-29


 クラブ帰りの徹夜明けだったし、みんなよっぱらっていたし、世界はいつでもキラキラしていたし、誰もが夢をもてあまし鬱屈していた10年ちょっとぐらい前、そうだね、The OrbのBlue roomがすっげー流行っていた時代。デザイナーのMちゃんは「子供の頃、白い壁と壁が90度に重なっている接点をじっと見ていると、そこが入口になったの。そこからカクカク虫みたいなのがたくさん出てきて、だんだんエッシャーの絵みたいに広がっていって、次第に目の前に液晶スクリーンみたいになって、しばらく、ずっとカクカクしているの」と、初対面の僕に、目を輝かせながらいっしょうけんめい説明してくれたね。だけど、正直まったく具体的なイメージを想像できなかったし、そんな会話をしたことすら、すっかり忘れていたよ。
 先日、数年ぶりにMちゃんや古い仲間と再会。新宿で焼肉(オットナ〜)を食べていると、同じ話題になったんだ。現在は絵本制作の仕事をしているMちゃんは、最近、ずっと探していた年少時の「虫がカクカクする世界」体験を共有している人と出会えたことを、うれしそうに語ってくれた。
 ふたつの教訓。ひとつめは「人は本質的にあまり変わらない」ということ。ふたつめは「決して諦めずに思い続ければ、同じ感覚や体験を共有する仲間が見つかる、かもしれない」こと。
 画像は1年くらい前、原宿駅近くの歩道橋で拾ったSeven Starsの空き箱。不機嫌そうなミッキー・マウスが可愛い。