うなぎ釣り

HelloTaro2005-06-23

あれは子供の頃だから1970年代後半。
近所で縁日がありまして「金魚すくい」みたいに、テキ屋のやっている「うなぎ釣り」があったんですね。
ちいさな釣り竿で、仕掛けの糸は、もろく水に濡れると切れてしまう。うなぎが呼吸のために水面にあがったタイミングで糸が切れないように針を引っかけて釣るという遊び。釣れるとその獲物をもらえるというルール。
で、金魚すくいが150円か200円なのに「うなぎ釣り」は一回500円ぐらいで、当時としては高い。時々、チャレンジャー&裕福な子供がトライするが、だれも釣れない。ただ一人、坊主頭にランニングシャツの痩せた子供がやると、彼だけ釣れる。
よーするに、子供のサクラ。坊主頭は切れないテグスの入った仕掛けを使っていたんですね。
で、しばらくすると、坊主頭がいい気になって、水で切れるはずの糸を水中に入れたままうなぎを追いかけたりと、無茶な釣り方をするんで、屋台のおっちゃんがたまりかねて
「おい、坊主、こら、遊びじゃないんだぞ」というと
「なんだって、父ちゃんにいいつけるぞ」
子供の方が、たぶん親の後光で威張っている。そのやりとりを聞いて、せっかく集まった客やギャラリーは白けて散ってしまい、おっちゃんひとこと。
「だから、だから、そんなんじゃ、ダメだって。もっと難しそうに釣れ!! そんなんじゃお客が釣れないだろっ!!」