ユリイカ8月増刊号「オタクvsサブカル!」について

メインカルチャーって、たとえばガンダムのことだよ」
5年ほど前。とある外資系遊園地の美術バイトをしていた時、東×芸術大学日本画専攻の大学院を出た優秀な青年が「タロさんってサブカルだよね」と話しかけてきた。
「なんで?」
「だって、いっつも宗教とか文学とか現代美術とか訳に立たないことばっかり話しているし」
「ふーん、宗教とか文学とか現代美術はサブカルなんだ。サブカルって、メインカルチャーに対してサブの文化ってことだよね。じゃ、カルチャーって何?」
「それは、、ガンダムとかいろいろあるじゃん」
「音楽でいうと?」
「そうだな。ビートルズはカルチャーだな。あとドリカムとかサザンはそう。パンクとかテクノはサブカル
「じゃ、現代音楽はサブカルだねっ!!」
「あ、わかってきたね」
「カレーライスは?」
「たぶん、、、カルチャー。でもカツカレーはサブカル
エヴァンゲリオンは?」
「あれはメインカルチャー。オタクよりだけど」
「じゃ『ビルマの竪琴』は?」
「それ、、、映画になってたっけ? どっちだろう」
「同じ竹山道雄の『昭和の精神史』は?」
「そんなの知らねーよ。うざいよ。全部サブカルだよ。いいかげんにしろよこのサブカル親父!!」
と、一人で怒ってどっかに行ってしまった。
それ以降、彼が知っていそうな事はメインカルチャー、知らなそうな事はすべてサブカルと分類しているが、この5年間、それで不自由したことは一度も無い。
そして、その狭義の定義上、自分は「サブカル」であり続けている。
ちなみに彼は「月刊ホビージャパン」を愛読するフィギア系投稿者。マブネタな「オタク」だった。