追憶と連想

三宅島と御蔵島の写真を整理しながら、ポジをスキャナで取り込んでいく間に、ソフトが10回ぐらい落ちた。なぜ?
んで、写真を眺めていると三宅島はミヤケでたぶん御焼島、火山の島なんだと思った。
そして、御蔵島は文字通り、蔵=クラ、つまり植物や水や生命の貯蔵庫の島。
で、江戸時代に御蔵の印が三宅に渡り不当に統治された歴史などを省いても、この二島は、たとえば真言密教における金剛界=男性世界と胎蔵界=女性世界のように、対になる関係のようだ。
三宅島の火山の象徴は男性原理であり、御蔵島の有史以前の休火山・火口跡に出来た火山湖は、山形の出羽三山の中心・月山のように女性的な生命の「うつわ」となる。
御蔵島にイルカウォッチングに来る若い女性達は、御蔵の海の中になにか根元的な力を求めて集まっている。
そして、御蔵島に点在し、大きな嵐が来て島内の樹木が軒並み倒されても、全く無傷で守られているという聖地の存在は、たぶん三宅島に点在するちいさな祠と共通するなにかを感じた。これは黒潮ルートに乗っかった太平洋共通の文化の、一つの北限なのかもしれない。謎は多いが、なかなか面白い。写真は御蔵島から眺める太平洋。

あれ、そういえば月山といえば、三宅島のホテル・ロビーには、小説「月山」ISBN:4167223015芥川賞を受賞した森敦氏のサイン色紙が飾ってあったぞ??? 
小説「月山」は、月山の麓にある雪に閉ざされた山村の山寺で、偶然、一冬を越すことになってしまった男が、死と再生を体験するというお話。
月山が御蔵島、女神だとすると、三宅島は鳥海山か? なんかシンクロしてきたなぁ。わくわく。
っって、この辺で終わりにします。仕事しろって!!

三宅島・豊賀神社にて