ひま

HelloTaro2007-04-21

 ひまでひまでしょうがない。あんまりひまなので、最近はたくさん仕事をしている。
 昨夜もふと気がついたら会社で終電を逃していて、仕方がないので深夜チャリンコこいで帰った。帰り道に立ち寄った24時間営業の某有名ラーメン店では、遅刻してきた40代にして中高年オーラ過剰分泌気味メガネ店員が、同年代のチャーシュー油でテカッた大柄なオッサン店員に、延々いじられていた。
「おいxx。おまえなぁ、遅いよ。とりあえず飯くえよ」「いえ、食べてきました。電車が事故で停まっていたんで、待っている間に」「電車停まっていたんだ。まあ、とりあえず飯くえよ」「本当に停まっていたんで、2駅前から歩いてきたんです」「だったらタクシー使ってでも来いよ」「・・・」「だから飯くえよ。おまえがいなかったら、ooさんは体調不良で飯喰えないのに、ずっとシフト入っていたんだぞ」「飯はいらないので仕事します」「で、明日は父親の葬式だッていっていただろ」「はい」「xxさんの親父さん、葬式なんすか?」「そうです」「死因は?」「病院に入院していて、ベッドから落ちて頭を打って、そのまま意識不明で危篤になりまして」「へー、そんなことってあるんだね。コワイねぇ」「明日は早くあがっていいぞ」「ありがとうございます。じゃあ、7時30分で」「おまえ、午前1時30分過ぎに来て、朝7時30分に帰るっていうのかよ。たった6時間のシフトかよ。やる気あんのか? とっとと飯くえよ」「いえ、飯はもう済んでいます。じゃ、定時までいますよ」「だから人が好意でいってんだろ。早くあがっていいぞ。葬式だろ」「喪服持ってきていますんで」「なら9時30分まで大丈夫だな」「それほとんど定時ですけど」「うるせー30分早いだろ。出るときに2階の流しでセッケンで顔洗っていけよ。ooさんの貸してやる」「食器洗剤じゃないでしょうねぇ」「馬鹿いってんじゃないよ。ちゃんと人間様用のセッケンだよ。飯もくわないくせに、馬鹿いってんじゃないよ」。
 このxxさんの葬式の話も遅刻の電車の遅れも、ぜんぶウソだったら面白いと思った。というか、例え真実にしても、ウソにしか聞こえない人柄と雰囲気が絶妙だった。
 そういえば、この店は、昔、村上春樹さんの住居が近く、とあるエッセイの中で、彼はこの店のラーメンの匂いが大嫌いで、息をしないように通り過ぎていたが、彼の友人は、ここのラーメンが大好きで、食べたくなって困るので息をひそめて通りすぎていて困るという、同じ状況でも人によって全く違う反応をするような意味の例え話に使われていたということを思い出したり。
 さて、今日はお天気の土曜ですが、あんまりにひまなので、またこれから会社にいって仕事でもしようかなぁ。今日中の締め切り原稿3本ぐらいあるしね...。