Firenze

　素敵な友人に誘われて上野の東京都美術館「フィレンツェ−芸術都市の誕生」展を鑑賞。最近、中国絵画や東洋美術の事ばかり考えていたので、象徴や暗号だらけのイタリア・ルネッサンス美術が新鮮におもえる。ゆっくり回って二時間以上。思った以上にボリュームもあり、かなり楽しめた。写真はセルミドの画家による「アンドロメダの救出」(1515）より、海の怪獣を倒す英雄ペルセウス。この主題は、男性原理の邪悪な欲望＝怪獣と、その欲望をコントロールする能力＝剣を持った無敵の英雄、を示すのだろう。そして、英雄ペルセウスの剣の先には、将来の妻、美女アンドロメダが縛られている。それにしてもこの怪獣の表情は、困った時のイヌそっくりで笑えた。