Myth of Object

朝霧に包まれた早朝の山中を、なにかを探して進む。朝日の写真が欲しかったけど、予想どおりというべきか、1,000m以上標高のある山の谷間では、そんな場面にはなかなか出くわせない。白い靄に包まれながら、ゆっくりと山は目覚めていく。北米アリゾナ出身のnativeだというMONOCULTUREのmyth of alwaysというシングルが気になって何度もリピート再生。ちょっと前の F Communicationsアンビエントというか、A Reminiscent Driveが描く音像による心象風景にも似た繊細な音が、やわらかな新緑がドットとなって輝く渓谷の風や水音に溶けていく。なんだか、この音を流していると、景色や気配が優しい表情に変化していくように思えた。そういえばArizonaという地名はネイティブ・パパゴ族の言葉で「小さな泉」の意。南アルプスアリゾナの渓谷が、音を通じて共鳴していたのかも。時々、立ち止まり、深呼吸しながら、土地の持つ固有の風景と波長を、心の中にファイルしていく。
MONOCULTURE:Myth of Object
http://www.acrylik.net/007monoculture/05%20Myth%20of%20Object.mp3
(ACRYLIL:http://www.acrylik.net/monoculture_myth.htm /ack007 "myth of always" EPより)
MONOCULTURE: http://www.urbansprawlrecords.com/artists/monoculture/