去勢

HelloTaro2005-05-24

人間を含む「動物の去勢技術」と牧畜文化、農作文化、狩猟文化やそこから出てくる国家や共同体概念の違い、民族性や宗教との関わりについて、昼間からずっと考えている。が、自分が勉強不足なだけで、たぶん専門家にとっては常識なんだろうな、このテーマは。
遊牧民は去勢したオスを自分の分身、群れのリーダーとして仕付けて、羊などを管理する。そして、家畜の繁殖に必要な未去勢のオスは、発情と出産時期をコントロールする意味で、群れとは別に飼われる。それ以外のオスは、生まれてすぐに殺してしまう。従って、家畜の群れは去勢されたオスと、その他大勢のメスによって成立する。という。この「群れの生産性を保持する技術としての去勢」という概念は、もちろん人間にも適用された。いわゆる宦官である。これは「エジプト,メソポタミア,ペルシアなどの古代東方諸国にすでに存在し,イスラム時代,オスマン・トルコ時代にも有力者のハレムを管理するために多数の宦官が用いられた。この風習は,西アジアから東西に伝わり,ギリシア,ローマにも存在したが,中世に入ってキリスト教が普及するとともに衰えた。またインドにも存在し,ことにムガル帝国の宮廷には数千人の宦官がいた」(平凡社百科事典デジタル版より)という。もちろん、日本人にとって一番身近な宦官文化は中国のものだろう。つか、男子にとって去勢されたらいろいろな意味で「痛い」んだろうなぁ、