眼をつむると、緑がゆらいでいた。
職場ちかくの神社の境内。昼に印刷入稿をすませたあと、ホカ弁でかったノリ弁当大盛り340円ですこし遅い昼食をすませた後、コンクリート製の囲いの上にごろんと寝ころんだ。
周囲は、約20mにもなろうかという大きなポプラやユーカリの木に囲まれて、午後の木洩れ日がまぶしかった。
すこしだけ考えた。
植物に酸素を奪われるのが苦しいという祖母の感覚を。
生命のもつ、本質的な息苦しさ。
植物は、動物とちがって、ピュアな分だけ、よけい息苦しい。