諏訪へ

HelloTaro2007-04-07

 インドから帰国してすぐに、茅野市など長野県諏訪地方と山梨県北社方面へ。
 友人のご厚意によって、念願だった藤森照信氏のお茶室を訪問。お茶会を開いてみました。
 訪問したのは、昨年作られたばかりの清春美術館内にある茶室 徹と、長野県茅野市の諏訪信仰の中心地にある神長官守矢史料館、そして高過庵の三カ所。
 高過庵については、以前にもこのブログにて変てこなエントリーをあげたことがありまして、心の中に勝手にイメージを脹らましていたのですが、本物はそれ以上にすごいことになっていました。神長官守矢史料館が建立されている場所は、本来諏訪神社の神官であった守矢氏の邸宅のお隣。口伝のみによって代々諏訪の秘技が伝承されていた場所です。そして、自分自身が同じ場所に、10年以上前にふらふらと吸い寄せられて訪問していたことが、記憶の中からよみがえっていました。
 またここは、中沢新一氏の近年の最重要著書である「精霊の王」(講談社)で描写されていたミシャクジ信仰の総本山でもあるのです。
 ゆえに、これらの建築も、モダンな建築としての側面を持ちながら、やはり宗教建築そのものであり、それ以外のなにものでもないという結論に達しました。たとえば藤森氏が一般啓蒙新書として著したはずの「人類と建築の歴史」(筑摩書店)が、建築論である以前に、宗教研究書であるように。
 というわけで、友人のB氏、紹介してくれたO氏、また諏訪信仰の神髄についての師匠であるI氏、清春美術館の方々、そして藤森先生のお父様ほか、たくさんの人に感謝します。本当にうれしかったです。