カフェオレボウル

カフェオレボウル
んな訳で、今日もコーヒーではなくてお茶を飲みながら、昨日購入した「カフェオレボウル」(山本ゆりこ著・六耀社)を眺めている&読んでいる。もともと中国の製法をコピーして発達したヨーロッパの磁器は、王侯貴族の貴重な宝物として発展・発達し、やがて中近東経由の陶器の製造法ともミックスしながら、民衆の生活雑器となっていった。その中でも特に民衆の日常に根付いた器として愛されたカフェオレボウルたちの写真が満載で楽しい。フランス流のエスプリのきいたデザイン、ステンシルなどの技法によるチャーミングなグラデーションや、文様の地域差、そしてわずかに残された東洋意匠の面影やオリエンタリズムのロマンなど、言葉にならない饒舌さで、素朴にして鮮烈な色と形がおしゃべりをはじめる目の至福。コレクション本に特有な軽い熱狂のトーンも心地よく、美しいカラー写真に良い意味で適度な緊張感を与えている。各地方の窯などに関する歴史的記述もしっかりしており充実した内容。アンティーク・コレクターはもちろん、デザインや美術、食文化、フード・スタイリングなどに興味がある方にもおすすめ。もちろん、本棚に飾っておくだけでも楽しいかも。最近、本を選ぶ&買う理由が「持っていると楽しくなる」という事にポイントが移りつつある、かも、Yes!!!!!!