写真

先日、ちょっと思いついてデジカメの写真をセレクト、DVDに焼いた。昼休みに近所のカメラ屋に持って行こうとしたら、お店が潰れていた。帰り道に大型カメラ店にいったら「フジはDVDメディアにプリント対応していないです」と注意された。
悔しいので、昨夜、わざわざ店の指示通りにCD-R(CD-RWもだめだという。なんじゃそりゃ。中途半端なサービスだなぁ)に焼き直して、約175枚ほどの写真をKGサイズで焼いてみた。モニターや印刷原稿でメッチャきれいだった写真が駄目だったり、わりとどうでも良い感じで気まぐれにプリントしてみた写真がすっごくよかったり。全体にシャドーを強調した方が締まりがよくなる傾向があるような気がするが、同じデータを別の店に出してテストしたほうがいいという、友人のカメラマンのアドバイスを思い出して、今回の結果だけで傾向を判断するのはよそうと思ったりして。でもデジカメプリントK版・KG版37円というのは、けっこうよい値段だなぁ。そしてフィルムとは微妙に違うテクスチャーが楽しいような不快なような。
この1年ぐらいで、本当にフィルム&印画紙ベースの産業基盤って引き潮の海を眺めるようにみるみる変化している。それも微妙な方向に。
蓮實重彦氏の映画評論において、失われた技術としてアメリカのテクニカラーの色彩や、1950年代日本映画のモノクロの階調の陰影について、若干甘いセンチメンタリズムとともに語るのにもにた口調で、やがて「2000年ぐらいにピークにきたアナログ・ポジ・フィルムの現像技術とその色彩の微妙な美しさ」がひとつの郷愁として記述されるのは、決してそう遠い未来の出来事では、ない。