ぶち

渋谷駅ナンコーの渋谷東急の裏手、富士そばの隣に近年オープンした炭火七輪ホルモン専門店。昭和三十年代風の、いわゆるレトロ趣味な内装。平日の19時頃、仕事帰りに一人で寄る。予約無しだったが、すぐに地下の座敷席に案内される。1階はすでにほぼ満員。迷うことなくホッピー(400円=外300円+ナカミ100円)を注文。地下フロアは、美形のお姉さんと威勢のよいお兄さんが担当。最初のホッピーはお姉さんにより氷無しで運ばれたので、あらためて氷をもらう。観察をしていると、ナカミのおかわりは、お兄さんのほうが多めのことが判明。タイミングをはかり、おにいさん中心に料理やホッピーの注文を頼む。ホルモンの盛り合わせ1280円、レバー480円、ヤキオモ(牛の肺)390円、ごはん大250円。この店のホルモン9点盛は、ちゃんとパウチした解説書がついていて、非常に勉強になる。コリコリ(牛の大動脈)や、ホルモン(小腸)、ミノ、ギャラ、ガリなど、2、3片ごと細かく味わっていると、脳内で「もうどうなってもいいや」と禁欲トリガーがはずれ、ごはんの大盛り&ホッピーセットを追加注文。もう気恥ずかしくなるぐらい、ごはんが旨い。炭火で溶け出した肉の脂と、塩気が、ごはんにコーティングされ、米本来の甘みとうまみが、渾然一体となって心の中のモジャモジャした迷いを吹っ飛ばす。恍惚と酔いに、ぼーっとしたまま1階でお会計。1時間少々の滞在で約4000円。一人飲みでホッピー3本焼酎のナカミ6杯も飲んでしまった。危険。うま過ぎ。
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ホルモン焼肉 ぶち
東京都渋谷区道玄坂1-8-2
電話:03-3464-8487
営 業:17:00〜翌4:00(無休)