芸術とは何だ？＿

　最近、ファインアートをテーマにしたパッケージデザインなどの提案をしたら、そこそこまとまった予算が出たので、いろいろ制作してみたのだが、思った以上に難しい。
　自分が通っていた美術大学の入試面接で「アートと商業デザインの違いは？」と聞かれた時に、10代の自分はナマイキにも「ハサミ＝切る機能など、目的が明快なのがデザイン。哲学や文学などと同様に、機能性ではなく永遠性など直接的に言語化しにくいことを表現するのがアート」などと偉そうな持論を展開したのを思い出した。面接という苦肉の状況だとしても、若気の至りだ。
　いまの自分ならば
　「目的が機能的に明快なのがよいデザイン。目的が彼岸で冥界なのがアート」とでも答えるだろうか？
　こちらとあちらを結ぶドライブ感覚。が、たぶん自分にとってのアートであり真実だ。
　横尾忠則さんみたいに、その観点があれば、デザインとアートの垣根は無い。
　しかし、、、これはかなり屈折した意見だとおもう。そしてある角度からの意見でしかないことも理解している。
　まあね。
　で、仕事の方は、住宅ローンを抱えた生活者として、商業的な立場のビジネスマンとしての自分と、アートな表現の間で葛藤してみたり。プチ悶絶〜。ま、あんま無理をしないで、それなりの方法論を使えばすぐに解決することは知っている。それがデザインのよいところ。