意識がとけて

 2ヶ月ほど前に四国某県に出張。1人でレンタカーを利用していた時のこと。
 前日に予定していた印刷入稿が終わらず、半分徹夜。うとうとしながら飛行機の中でノートパソコンを開いてPDFデータに赤字を書き込んでだりする始末で、取引先との約束時間に遅れそうになりながら高速道路に乗った。
 で、地方の高速道路は、たぶん予算などいろいろな事情で、アフリカの国境線のように、定規でひいたようにまっすぐに直進する。山間部なんで、ラジオも受信したりしなかったり。地方でレンタカー借りるときはCD準備しないとダメ!! ぜったい、だねぇ。
 特にトンネル。まったく景色がかわらない。単調なライトの点滅と反復で、頭がとけそうになる。それが1分以上、長い場合は2分ぐらい、まっすぐ続いた。
 いやー、やばいっす。
 以前、LAかどこかで、街路樹があまりに規則的に並んでいるため、木洩れ日にトランスしてしまう事故が多発したため、街路樹のパターンを変更したという話を聞いたことがある。
 運転しながら、白昼夢のように、身体と意識が時速100Kmで分離しそうになって、あわてて持っていたボールペンでふとももを刺して切り抜けた。